パニック障害と高木美保「農業(自然)を味方につけたパニック障害勝ち組」
公開日:
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最終更新日:2014/10/21
パニック障害と芸能人 トイレ, ヒステリック農業, 高木美保
高木美保とは
最近では「トイレはリビング」という謎の発言で、注目を集めているヒステリック農業こと高木美保さんですが、彼女もパニック障害サバイバーの一人として有名です。
テレビでの姿を見ている限りですが、僕は高木美保さんが一番上手にパニック障害を克服したのではないかと思っています。
なぜなら、とてもナチュラルな感じに見えるからです。
高木美保とパニック障害
高木美保さんは元々女優をしていたのですが、演じる女優像と自分とのギャップが負担となりマルチタレントに転身しました。
「わたしは女優をやっていたのですが、せりふがものすごく負担だったんです。いい台本で、ストーリーもすばらしいんですけれど、「わたしはこういう人じゃない」という違和感、どうしても埋められない溝みたいなものがあって、それがどんどん広がっていってしまったんです。それで、ドラマの後半のころには、小さな鳥かごに押し込められるような気持で演じていました。」
これはNHK教育テレビで2005年の11月に高木さんがご自身で語られた言葉です。
こういった女優業のストレスが溜まったのか、ある日電車の中で発作を起こしてしまいます。
そして、日常生活でもまたあの発作が起きるのではという思いから不安が募り、全てに不安を感じるようになります。
それは当然のように仕事が続けられるのかという不安につながり、自分の将来を心配するようになりとうとう「うつ病」にまでなってしまいます。
しかし、早い段階で高木さんは立ち直るきっかけをつかみます。
「ところが、ある日、気がついたんです。「先のことを心配するほど、わたしは強くない」と。だから、「先のことは心配しない」って決めたんです。「今を心配しよう」と。それが小さな前進でした。」
今回参照させてもらったページのカウンセラーさんも言ってましたが、これは相当心が柔軟で賢かったからできたことだと思います。
普通はなかなか自分で考え方を変えるということはできません。
農業(自然)を味方にする
そして、高木さんは1998年にパニック障害の治療を兼ねて栃木県の那須塩原市へ移住します。
そこで農業を始めて、自然のままの体にいい食べ物を食べ、ノンストレスな生活を送ることでパニック障害を改善させました。
生活の基盤は田舎において、都会へは出稼ぎに行くという生活スタイルを確立したのが強みですね。
今回この記事を書く参考文献として、「生かされている私」という高木美保さんのエッセイも読んでみました。
春・夏・秋・冬の田舎の生活、野良仕事のこと、山に住む動物のことなどが綴られています。
文章的には10代の夢見る乙女が書いたようなしんどいところもあります。
でも、確かにこんな生活してたらパニック障害の克服には有効だろうなと思うところが随所に書かれていました。
DASH村を始めたTOKIOがどんどんたくましくなっていったように、高木美保さんもどんどん元気になっていったのでしょう。
高木さんの例は、「自然」を味方につけるということが、人間の「病気」に対していかに有効な手段となりうるかといういい例です。
『自然』は何十億年かけて作られたすべての調和がとれたものであり、『科学』は人間の数百年の浅知恵です。
やはり、僕らの体や細胞は「自然」にマッチするようにできているものです。
変なものばかり食べて、夜中に起きて、ストレスフルな生活をしていれば、病気になるのは「当然」ということです。
最後に
自分には女優業は合わないと言ってスパッとタレントに転身し、都会がダメなら田舎で住もうというその潔さ、決断力はお見事の一言に尽きます。
自分を冷静に分析して決断できる賢さと、最終的には周りに流されなかった強さが高木さんがパニック障害を改善させることができた大きな要因でしょう。
誰にどう思われているとか、誰かにこうしてあげたいとかということは飛び越えてしまって、「誰が何と思ってもいいもん」というくらいになったんです。
トイレで「銀魂見て足湯して、お菓子食べて洗濯も干す」という奇行は、治療が行き過ぎた末の副作用なのでしょうか。
しかし、美人。
参照:高木美保(2004)『生かされている私』講談社
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