パニック障害と仕事「辞めるべき?できる仕事は?理想の仕事って?」
パニック障害になってしまうと問題になることのひとつに仕事があります。
「ただでさえ大変な仕事なのにもう無理」という人や、「好きな仕事だけど症状が出るからできない」という人など、人によっていろいろだと思います。
また、パニック障害で現在仕事をしていない人が「自分ができる仕事」を探しているということも多いでしょう。
ということで今回は、下の3つの項目に分けて「パニック障害と仕事」を考えてみます。
1、パニック障害で仕事を辞めるべきか?続けるべきか?
2、パニック障害の人に向いてる仕事は?できる仕事は?
3、パニック障害の人の理想の仕事は?
それでは、さっそく1番から見ていきましょう。
目次
パニック障害で仕事を辞めるべきか?続けるべきか?
すでに仕事をしていてパニック障害になってしまった場合、このまま仕事を続けるべきか辞めるべきかほとんどの人が悩むと思います。
パニック障害になるということは、それまでの普通が普通でなくなってしまうという、ショッキングで、強烈な体験ですから当然です。
「もうこんなに苦しいなら辞めちゃいたい」という人もいるでしょうし、仕事上の様々な理由(自分やお客さんが危険など)から続けられないというケースもあるでしょう。
僭越ながら僕のケース
僕は会社勤めをしていた時にパニックの症状が悪化したのですが、いつも仕事を辞めてしまって楽になりたいという思いがありました。
でも、家庭があったので簡単に辞めるわけにもいかず、仕事をしながら治療していくという形になりました。
当時(27歳ぐらい)は若くて体力もあったので、何とか仕事と治療を両立することができて回復しましたが、正直今出来るかどうかはわかりません。
そして、「パニック障害になって仕事を辞めちゃったら社会に戻るのが大変だから、仕事を絶対続けるべきだ」というのが、回復した当時の僕の考え方でした。
自分がそのやり方でなんとかなったものだから、それがベストと思っちゃったんですね。
でも、ここ数年は多くの人の状況を見てきたのと歳のせいで「やっぱケースバイケースですね」となりました。
【まとめ】
「パニック障害で仕事を辞めるべきか?続けるべきか?」の結論としては、できる限り仕事を続けた方がのちのちは楽だけど、頑張りすぎて潰れたらダメなのでそこら辺のさじ加減を上手にしましょうということになります。
オール・オア・ナッシングではなく、調子が悪いうちはほどほどにがオススメです。
6割とか4割ぐらいに仕事をセーブしてやっていけるなら、それが最適なんじゃないでしょうか。
パニック障害になる人は真面目で几帳面な人が多いので、手を抜くのが難しいかも知れませんが、それもまた勉強です。
休職制度とかがある場合は会社に遠慮せずに上手に利用しましょう。
ただ、休職して1年ボーッとしてるとかは厳禁ですよ。
ボーッと安静にしていいのはせいぜい1ヶ月ぐらいで、その後は必死こいて治療しなければなりません。
あんまりボーッとしていると、それが普通になってしまって日常生活に戻れなくなってしまいます。
パニック障害で向いてる仕事は?できる仕事は?
向いてる仕事
自分のペースでできる工場勤務でしょうか、それとも大自然の中で働くことでしょうか。
これは人によって症状の出る条件が違う(例えば、一人がダメな人もいれば、大人数がダメな人もいます)ので、どの職場がいいというのは一概には言えません。
大事なのは「職場の雰囲気」です。
もっと、ぶっちゃけて言えば「人間関係」ですね。
「人間関係」がいい職場に入ることができれば、パニック障害でもなんとかなることが多いです。
ただ現実的には、これは非常にハードルが高いクリア条件ですよね。
それでも、一つ言えるとしたら「人間」の味が出やすい個人(もしくは数人)でやってるような職場がいいかも知れません。
店主や店の雰囲気が好きでよく行くお店で働けたら、言うことありませんね。
大企業は人間を「交換可能な駒」としてしか見ていないので、やめといたほうが無難でしょう。
できる仕事
次は、パニック障害の状態がまだあんまり回復していなくて外でバリバリ働くのは難しいけど、とりあえずすぐにできるお仕事のお話です。
向いてる仕事のお話と比べると一気に具体的になります。
まずは、パニック障害である程度は動けるけど家からあまり出られないという人におすすめの仕事です。
それは、内職です。
内職は、僕の実家でもやってるし、近所の奥さん方もやってる方がけっこうたくさんいます。
作業は簡単ですし、最低ノルマみたいなものはあるようですが、やりたい時間にできるというところがいいところです。
仕事の内容次第、頑張り次第というところもありますが、実家では時給500円そこそこで月に5万円ぐらいは稼いでいるようです。
金額的には満足できるものではないかも知れませんが、はじめの一歩として内職は堅実です。
パソコンを使えるなら在宅でできる仕事もありますね。
下のURLをクリックすると行けるサイト「在宅で仕事を探そう!」は、僕が見る限り真面目に運営されているサイトなので(僕もこのサイトで【ココナラ+】というサービスを見つけましたし、最近テレビなどでもよく取り上げられているお仕事マッチングサイトクラウドワークスなどもあります。)、良かったら行ってみてください。
http://www.zaitakushigoto.com/
次は、外に出たりは大丈夫なんだけどビシッと勤めるのはまだ自信がないという人向けのお仕事です。
それは、クロネコヤマトのメール便の配達です。
クロネコヤマトのメール便の配達は、近所の地域を(他の人がやっていなければ)自分の家から半径数百メートル~数キロで仕事が終わります。
車がなくても自転車or徒歩でできて、配達する荷物も家まで持ってきてくれます(地域によって変わるかも知れませんがウチの嫁さんはそうでした)。
荷物は比較的軽いものが多くて、ポストに入れるだけですから難しいものではありません。
嫁さんは、配達する家を覚えるまでは苦労してましたが、1週間ぐらいで覚えられたみたいです。
給料形態は地域によっていろいろで、一通配っていくら(嫁20円、親父30円)という場合と、時給制(板橋区在住の嫁の友達のお話)もあるようです。
稼げる額も地域によって全然違うみたいで月5万~15万ぐらいでしょうか。
ただ、メール便をやるのは給料の金額以上のメリットがあると思います。
そのメリットとは、元気になれることです。
なぜなら、嫁も親父もメール便をやっていた時は、ものすごくエネルギッシュな感じがしたからです。
毎日数時間雨の日も、風の日も(台風の時なんかはヤマトさんにおまかせで休んでました。)外を自転車や歩きで動き続けるわけですから健康になりますよね。
パニック障害の改善と運動というのは非常に良い関係にありますので、運動しながらお金が儲かり自分のペースでできる非常におすすめの仕事です。
【まとめ】
まだまだ回復途中の時は内職とメール便で、自信がついたら自分の好きなことを中心に「雰囲気のいい職場」を探しましょう。
パニック障害の人の理想の仕事
パニック障害の人の理想の仕事と言ってますが、健康な人にとっても理想の仕事です。
今は健康な人も、いつ病気になるかわからないですし、そもそも「理想の仕事」というぐらいですからとても魅力的な仕事なんです。
で、その理想の仕事とはどんなものとかといえば「やりたいことを仕事にする」というものです。
このフレーズは、耳にタコができるほど聞いてきたかもしれませんが、大事なこと・本質的なことというのはみんなが言いますから仕方がありません。
さらにパニック障害の人にとっては、「パニック障害が悪化してもできるような仕事」という位置づけにもなりますので、安心感も得られるでしょう。
ネットのおかげ
ただ、昔は「やりたいことを仕事にする」ということは、今と比べるとハードルが高いものでした。
「自分がやりたいことを仕事にする」という夢を多くの人が追い求めることができるようになったのは、ネットが誰でも使えるようになってからです。
ネットが誰でも低料金で長時間アクセスアクセスできるようになったことによって、個人が発する言葉が直接多くの個人に届くようになりました。
それ以前は(だいたい西暦2000年より前)、個人と個人の間に企業が挟まることがほとんどでしたから、企業に評価されないと何にもできなかったのです。
そして、企業に評価されるとなると「自分のやりたいこと」とは遠ざかることになることが多く、やる気も情熱もなくなったことでしょう。
HIKAKINや”ざわちん”を目指して?
しかし、今は違います。
ユーチューバーのHIKAKINや”ざわちん”なんかは大成功した例です。
彼らは、個人から個人へネットを使って発信しています。
そして、彼らがお金を稼いでいる仕組みはこうです。
ユニークなことを発信できれば、そこに人が集まります。
人が集まれば、何らかの形でお金が動きます(一番ベタなのが企業広告)。
そして、そのお金は当然人を集めた人のところに動きます。
なかなかシンプルな仕組みだと思いませんか。
自分の好きなことを魅力に
大切なのは、人を集めるためにどれだけ魅力的なことができるかです。
そして、魅力的なことをするためにどれだけ魅力的な人間になるかです。
しかも、みんなにとって魅力的である必要はないというのも重要なポイントです。
ネットのおかげでマニアックな魅力でも、マニアックなファンに魅力を届けられるからです。
それでも魅力的な人間になるのは難しいので、頑張らないといけないのは言うまでもありません。
ただ、自分の好きなことを徹底的にやってる人というのは、魅力的ですよね。
周りから見たらそうとう頑張ってるように見えるけど(それこそ死ぬんじゃないかと思うぐらい)、本人はそうでもない、ただ好きだからやってるだけというのが理想です。
簡単ではないですが、これができるようになれば、楽しい世界(やりたいことをやってお金を稼ぐ)が待っています。
そして、この楽しい世界を目指すということ自体がパニック障害の克服を頑張るための大きなモチベーションにもなります。
僕が仕事を続けながら、パニック障害の克服を勉強・実践し、ビジネスを勉強して実践できたのも、いつか楽しい世界へという明確な目標があったからです(まだ、全然道半ばですが)。
人間「希望」があれば頑張れるということをこの時初めて知りました。
【まとめ】
仕事をセーブしたり、できる仕事を探して堅実に頑張りながらも、楽しい世界を目指すというスタイルをオススメします。
お金を稼ぐ力(人間の魅力・価値と言い換えてもいいでしょう)が大きくなればなるほど、安心感も大きくなり不安は減少していきます(不安自体はなくなりませんが、パニック障害の人にはお金(生活)の不安は少ないほうがいいと思います)。
最後に
ちょっと長くなりましたが、パニック障害と仕事というとこんな感じになります。
「パニック障害になる⇒人よりハンデを負う⇒人より頑張らなきゃ生き残れない」という残念な現実はありますが、背を向けることなく頑張りましょう。
東幹久が昔「芸能人が成功するため必要なものは何?」の問いに「コンプレックス」と答えていました。
「コンプレックス」があるからこそ、人一倍頑張れるんだということらしいです。
そして、パニック障害も「コンプレックス」の一つとも言えるでしょう。
パニック障害をバネにして頑張ってやるというぐらいの意気込みでいきましょう!
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