パニック障害と藤田伸二「発作で新幹線と飛行機を止めたことがある”競馬界の暴れん坊”」
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パニック障害と芸能人 藤田伸二
藤田伸二とは
競馬界で最もクリーンな騎手
藤田伸二は「馬小屋で生を受けた」生粋の騎手であるというだけでなく、通算勝利数が歴代8位の1874勝と、文句のつけようのない超一流ジョッキーです(2014年11月10日調べ)。
藤田は腕が立つだけでなくクリーンな騎乗でも有名で通算18回のファアプレー賞、2回の特別模範騎手賞を受賞しています(ともに歴代最多)。
フェアプレー賞の18回もすごいですが、史上3人しか受賞していない特別模範騎手賞を2004年と2010年の2回受賞しているというのは、もはや神がかってます。
武豊も、
「あれだけの騎乗数、勝ち鞍を残して受賞するのは凄い」
という賞賛のコメントを残しています。
競馬界の暴れん坊
藤田にはクリーンな凄腕騎手という顔ではない、もうひとつの顔があります。
競馬学校時代に「素行不良」を理由に無期停学処分を受けたことがあるほどヤンチャな一面があるのです。
騎手になってからも茶髪・銀髪・白髪・金髪などは当たり前で、ピアスやタトゥーなんかもお茶の子さいさいです。
そんな感じですから、古い体質の競馬界では、とんでもない問題児扱いをされることも多く、調教師に嫌われることも多々あります。
しかし、嫌われることも多ければとんでもなく好かれることも多い藤田は、厩務員や助手(実際に馬の世話をする人たち)には慕われているそうです。
自分でも著書の中で、
「ヤンチャで嫌われ者のミスター・フェアプレージョッキー」
と評しています。
パニック障害の発症
そんな藤田がパニック障害を発症したのは2003年(31歳ぐらい)です。
6月1日の日本ダービー(東京競馬場)前日の土曜日に、名古屋から新幹線で移動している際に発作が起きてしまいます。
夕方で新幹線が混んでいたために空席が限られていて、藤田が座った隣には非常に体格のいい方(著書の中では「かなりのデブ」と言ってます)が座っていたそうです。
その人が座席からはみ出してくるためにものすごい圧迫感を感じたのに加えて、車内も蒸し暑かったらしく、そういったことを意識するうちに、どんどん息苦しくなり、過呼吸になって、もんどりうって倒れてしまいます。
そして、新幹線は小田原で緊急停車し、藤田はタンカで搬送されます。
乗り物恐怖
その後しばらくの間、乗り物が恐怖の存在となります。
レースが終わって東京から大阪へ帰るときに、品川駅を発車した瞬間に次は名古屋ということを意識してしまい「名古屋までもつわけがない・・・・・・。」と絶望します。
ただ、その電車は新横浜に停車する「のぞみ」だったらしく九死に一生を得て、新横浜で飛び降りて、街中をブラブラして、ようやく大丈夫となってから「こだま」で帰ります(この気持ちよくわかります)。
その後も、新横浜や名古屋で何度も途中下車したそうです。
伊丹から札幌へ行くときに飛行機が滑走路へ向かう途中でおかしくなり、搭乗口まで戻ってもらったこともあります。
さらには、海外遠征でも過呼吸を起こし、そのために海外の騎乗を断ったこともあったそうです。
パニック障害の対処法
重篤な発作が起こる藤田のパニック障害への対処法は「安定剤」です。
「安定剤」を飲むようになってから、状態が安定し新幹線や飛行機もだいぶ乗れるようになったそうです。
藤田の不摂生
「酒は飲む、タバコも吸う。ともに辞められるわけがない」
という言葉からもわかりますが、藤田の生活はかなり乱れています。
タバコは中学の頃から切らしたことがなく、酒もアル中のような飲み方をしています。
パニック障害を発症する直前の、2003年の3月には健康診断で血圧が上180下110というとんでもない数字を出しています。
「こんなペースで不摂生を続けていれば、いつかどこかで決定的な瞬間がやってくる」
と本人も理解しながらの不摂生です。
まとめ
僕も藤田のように酒やタバコをガンガンやってて状態が悪くなったクチなので、不摂生をやめられない気持ちはわかります。
でも、何とかタバコと酒をスパッとやめてもらいたいです。
体調が500%増しぐらいで良くなりますから。
最後に
藤田は昭和一桁生まれかと思うほどの頑固さを持っているかと思いきや、とびきり柔軟な発想を持っているなど人間としての魅力はずば抜けています。
最近は、いろいろあって中央での騎乗は少なくなってしまいましたが、またいつかは中央で暴れて欲しいものです。
応援してますよ「男・藤田伸二」を。
<参照>
藤田伸二(2009)『特別模範男』宝島社
藤田伸二(2013)『騎手の一分~競馬界の真実~』講談社現代新書
有吉反省会(2014年5月25日放送分)
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